代々木にある、理容業界の歴史を学べる無料ミュージアムをご存知ですか?
意外と知られていないスポットですが、理容師向けの展示が中心でも、美容師やヘアに関わる人なら誰でも楽しめます。
昔のシェービング道具や理容椅子の進化を間近で見ることができ、ヘア業界全体の歴史や技術の流れも学べるので、普段のサロンやヘアへの視点が少し広がります。この記事では、実際に訪れて感じた魅力や見どころを詳しくご紹介します。
アクセス
場所は代々木駅から徒歩1分。
ビルの1階にはコンビニや飲食店が入っており、外観だけではミュージアムがあることに気づかない人も多いかもしれません。

ミュージアムはお客さんが来た時だけ開けるため、施錠消灯されていることがありますが、入り口で警備員さんに見学の旨を伝えると、スタッフさんが開錠してくれます。
そのため、基本的には貸し切り状態でゆっくり見学可能です。

展示物と魅力
館内には明治末期から昭和戦後までの理容椅子や道具、昔の料金表、理容関連の書籍や機関誌などが展示されています。
特に目を引くのは、昭和天皇の御調髪に使用された理容椅子。民間の理髪師が担当していた時代の貴重な道具で、革張りの背もたれや重厚感のある作りに当時の雰囲気を感じられます。椅子自体に座ることはできませんが、間近で観察することで、理容業界の歴史を肌で感じられます。


理容の歴史やエピソード
ミュージアムでは理容の起源や進化の歴史、そして業界を彩ってきたさまざまなエピソードが展示されています。
資料だけでなく映像でも紹介されており、時代ごとの理容の変遷を学べます。
理容という文化がどのように日本人の暮らしに根付いてきたのかを、じっくり感じられる見応えあるコーナーです。




実物資料の魅力
理容椅子や道具はすべて有志の寄贈による実物資料。明治末期から昭和戦後までの椅子の変化を追うだけでも、技術やデザインの進化を感じられます。
子ども用木馬型椅子や、戦前の料金表、スチーマー、昔のドラーヤーからシザーまで、現代ではあまり見られない展示物も多く、じっくり見て回ると時間を忘れてしまうほどです。





おわりに
代々木の理容ミュージアムは、知る人ぞ知る貴重な施設でありながら、入場は無料。平日が中心で開館時間が限られていますが、理容師さんだけでなく美容師さんにとっても、高齢のお客さんとの会話ネタとしても有用な展示が揃っています。
歴史好きはもちろん、現場でのコミュニケーションに役立つ情報を探している方も、ぜひ一度足を運んでみてください。
施設詳細
住所:〒151-0053 東京都渋谷区代々木1丁目36−4 全理連ビル4F
入館料:無料
開館時間:10:00~15:00
休館日:土曜日、日曜日、祝日
公式情報:https://www.riyo.or.jp/service/理容ミュージアム/
